高知のいも天とは?普通の天ぷらとの違いと日曜市の歴史

はじめに

高知県を訪れると、「いも天」という名前を目にすることがあります。

高知のいも天は、さつまいもの天ぷらでありながら、衣そのものに味がついているのが特徴として紹介されています。

高知市の街路市「日曜市」のいも天を、旅行の情報などで知った方もいるかもしれません。

本記事では、高知のいも天とはどんな食べ物か、普通の天ぷらとの違いや日曜市との関わりをご紹介します。

あわせて、使われるさつまいも、家庭で作るときのポイント、カロリーについても、わかりやすくご説明したいと思います。

なお、本記事は特定のお店や商品を紹介するものではありません。

公的機関や観光団体の資料をもとに、いも天を高知のさつまいもの食文化のひとつとしてご紹介します。

さつまいもを使ったほかのお菓子は、さつまいものお菓子を一覧で紹介した記事でまとめています。

高知のいも天とは? 衣に味がついたさつまいもの天ぷら

高知のいも天とは?衣に味がついたさつまいもの天ぷら

高知のいも天は、砂糖や塩などで味をつけた衣でさつまいもを揚げた、高知県で親しまれている天ぷらです。

高知県観光コンベンション協会の観光情報サイト「こうち旅ネット」は、高知のいも天の特徴を、ほのかな甘さとふっくらとした衣だとしています。

ここでは、普通の天ぷらとの違いと、形や食べられ方をご紹介します。

普通の天ぷらとの違いは「衣」

普通の天ぷらとの違いは「衣」|冷めた時の状態・食べるシーンの比較

高知のいも天と普通のさつまいもの天ぷらの大きな違いは、衣にあります。

こうち旅ネットによると、通常の天ぷら粉は小麦粉やでん粉がほとんどですが、高知のいも天は、砂糖や塩などを各店秘伝の配合で混ぜ込み、衣自体に味をつけています。

同サイトは、そのため冷めて衣が柔らかくなっても、おいしく食べることができるとしています。

配合は各店の秘伝とされているため、甘さや塩気の加減はお店によって違うと考えられます。

形や大きさ、芋の切り方は店によって違う

形や大きさ、芋の切り方は店によって違う(一口サイズ・厚切り・2枚重ね)

いも天の見た目も、お店によってさまざまです。

こうち旅ネットは、お店によってさつまいもの種類や切り方が違うと紹介しています。

同サイトによると、ころんとした一口サイズのものもあれば、スライスしたさつまいもを2枚使った大きなものもあります。

食べ比べるのも楽しみ方のひとつだとしています(こうち旅ネット)。

食べ歩きのグルメとして親しまれている

こうち旅ネットは、いも天を、旅の途中で食べ歩くグルメとして紹介しています。

同サイトは、揚げたてのいも天を「カリッ、ジュワッ、ホクッの三拍子揃った」と表現しています。

高知銀行のブログ(2017年)も、カリッと揚がった香ばしい衣と、ホクホクの食感を紹介しています。

当サイトでは、一口サイズのものならその場で手軽に食べられることも、食べ歩きに向いている理由のひとつと考えています。

こうち旅ネットは、いも天が地元の高知県民にも人気だとしています。

観光客だけでなく、地元の人にも身近な食べ物として紹介されている点が、いも天の特徴といえます。

日曜市といも天|街路市の歴史と、いも天が売られている場所

いも天で知られる土佐の日曜市|追手筋に約1,000m続く街路市

こうち旅ネットは、高知のいも天を、高知市の街路市「土佐の日曜市」のお店が有名な食べ物として紹介しています。

高知市は、日曜市をはじめとする街路市を、300年以上の歴史をもつ市としています。

ここでは、日曜市の成り立ちと、日曜市のいも天の始まり、日曜市のほかにいも天が売られている場所について、資料からわかることをご紹介します。

街路市は元禄3年、日曜市は明治9年から

街路市は元禄3年、日曜市は明治9年から|街路市といも天の歩み

街路市(がいろいち)とは、道路に店が並んで開かれる市のことです。

高知市によると、高知市に街路市が開設されたのは元禄3年(1690年)とされています。

その根拠は、土佐藩第4代藩主の山内豊昌が同年3月に定めた藩法「元禄大定目」に、市の日と場所を定めた記述があることだとしています(高知市「街路市の歴史」)。

その後、明治5年(1872年)に太陽暦が採用され、明治9年(1876年)に「定日市」から「曜市」に変わって、今の日曜市が生まれました(高知市の街路市の資料)。

同じ資料の年表では、2026年(令和8年)が曜市150周年とされています。

今の日曜市は、高知城の追手門から東へ延びる追手筋で、約1,000mにわたって開かれています(高知市「各街路市のご案内」)。

高知市は、近郊の農家を中心に約300の店舗が並ぶとしています(同市の各街路市の案内のページでは約350店以上)。

高知市では、日曜市のほか、火曜市・木曜市・金曜市の街路市も開かれています(同)。

日曜市のいも天はいつから? 資料からわかること

こうち旅ネットは、日曜市4丁目の大平商店のいも天が有名だとしています。

同社の公式サイトは、もとは露店でりんご飴などを売っていて、同時に日曜市で布製品の販売も始め、「約35年ぐらい前から」祖母がいも天を開発したと紹介しています。

高知銀行が2017年に公開したブログは、同社を約40年ほど前に初代が始めた天ぷら屋として紹介しています。

公式サイトの年数には、いつの時点から数えたものかが書かれていません。

一方、高知銀行のブログは2017年の取材時点での説明で、内容も天ぷら屋を始めた時期についてのものです。

いも天を開発した時期と天ぷら屋を始めた時期が同じとは限らないため、これらの資料だけでは、正確な始まりの年は特定できません。

また、高知のいも天そのものが、いつ、どこで作られるようになったのかを示す公的な資料は、当サイトでは確認できていません。

そのため本記事では、いも天の起源を特定のお店や時期に決めずにご紹介しています。

日曜市以外でも売られている

日曜市以外でも売られている|道の駅・産直市場・サービスエリア・スーパー

いも天は、日曜市だけで売られているわけではありません。

こうち旅ネットは、いも天を、道の駅や産直、サービスエリアの売店など、いたる所で販売していると紹介しています。

地元の人が利用する商店街やスーパーマーケットでも、よく見かけるとしています(同)。

同サイトは、日曜日以外にいも天を食べたくなったら、近くのお店に立ち寄ってみるよう勧めています。

販売している日や時間はお店ごとに違うため、出かける前に各店の案内を確かめると安心です。

日曜市そのものは毎週日曜日に開かれ、1月1日・2日と8月10日から12日までは休みとされています(高知市「各街路市のご案内」)。

災害や荒天などで開催を中止する場合もあるとしています(同)。

高知市は、午後になると後片付けを始めるお店も多いため、時間に余裕をもって訪れるよう呼びかけています(同)。

高知のいも天に使われるさつまいもと、高知の芋の食文化

いも天にどのさつまいもを使うかは、お店によって違います。

ただ、高知県は品種「高系14号」が育成された土地で、さつまいもを使った郷土の食べ物も伝わっています。

ここでは、いも天に使われる芋の話と、いも天の背景にある高知のさつまいもの食文化をご紹介します。

店によって使う芋は違う

こうち旅ネットは、いも天はお店によってさつまいもの種類や切り方が違うとしています。

例えば大平商店は、公式サイトで、国産の金時系のさつまいもを使っていると紹介しています。

同社は、最近はべっちゃり系の芋がはやっているものの、長年ほっくり系のさつまいもを使い、芋と衣のバランスが自慢だとしています。

2017年の高知銀行のブログは、取材した時点の様子として、地元の農家から直送されたさつまいもを4〜5cmの長さに切って揚げていると紹介しています。

高知県で育成された「高系14号」

高知県で育成された「高系14号」と土佐紅・鳴門金時などの品種のつながり

高知県と縁の深い品種に、「高系14号(こうけい14ごう)」があります。

農林水産省の資料によると、高系14号は昭和20年(1945年)に高知県農事試験場で育成された品種です(農林水産省「令和7年度いも・でん粉に関する資料」)。

同じ資料では、両親は「ナンシーホール」と「シャム」とされています。

同じ資料は、高系14号について、早掘りの食味がとてもよい一方で、貯蔵性に乏しいとしています。

早掘り(はやぼり)とは、ふつうより早い時期に掘り取る栽培のことです。

高系14号は西日本で多く生産され、徳島県の「鳴門金時」や石川県の「五郎島金時」など、産地ごとに独自の名前で作られています(農畜産業振興機構)。

こうち旅ネットも、高系14号を、県外のブランド品種の産みの親になった品種として紹介しています。

高系14号の特徴は、高系14号の特徴を解説した記事でくわしくご紹介しています。

高知で知られる「土佐紅」「よさこい金時」

こうち旅ネットは、高知県内では「土佐紅」や「よさこい金時」などが有名だとしています。

このうち土佐紅は、農林水産省の品種別の作付面積の表で、「高系14号枝変わり」という見出しの下に、高系14号や鳴門金時などと並んで集計されています(農林水産省「令和7年度いも・でん粉に関する資料」)。

枝変わりとは、栽培の途中で、株の一部の芽に元の品種と違う性質が現れたもののことです。

同じ資料の別の表でも、土佐紅や鳴門金時などは高系14号に含めて集計されています。

品種別の作付面積の表によると、令和6年産(概算値)の高知県のさつまいもの作付面積232haのうち、116.8haが土佐紅で、およそ半分を占めています。

よさこい金時がどの品種にあたるかは、当サイトでは公的な資料で確認できていません。

ひがしやま・芋けんぴも高知のさつまいもの味

ひがしやま・芋けんぴも高知のさつまいもの味|高知に根づく芋食文化

高知県には、いも天のほかにも、さつまいもを使った食べ物が伝わっています。

農林水産省の「にっぽん伝統食図鑑」は、伝統的な製法で作られた干しいもを、高知県では「ひがしやま」と呼ぶのが一般的だとしています。

ひがしやまは、皮をむいたさつまいもを丸ごと煮込み、そのまま天日で干して作ります(同)。

同図鑑によると、旧伊野町(現在のいの町の一部)では、ひがしやまを「ゆでべら」や「煮べら」と呼んでいます。

同図鑑は、ゆでべらと小豆を甘く煮た郷土料理「いもべらあずき」や、郷土菓子の芋けんぴもあるように、高知県には元来、芋食文化が根づいているとしています。

こうち旅ネットも、高知県民は米が貴重だった時代からさつまいもを栽培し、日常的に食べていたとしています。

同サイトは、ひがしやまやいも餅、芋けんぴを、高知を代表するおやつとして紹介しています。

いも天は、こうしたさつまいもの食文化がある土地で親しまれている食べ物のひとつです。

干し芋については干し芋を解説した記事、芋けんぴやいもべらあずきについてはさつまいものお菓子を一覧で紹介した記事でご紹介しています。

家庭で高知風のいも天を作るときのポイント

家庭で高知風のいも天を作るときのポイント(衣に砂糖と塩・中まで火を通す)

高知のいも天は、家庭でも作ることができます。

ただし、お店の衣の配合は秘伝とされているため、本記事では配合や細かな手順ではなく、高知風に近づけるための考え方をご説明します。

揚げ物は火を使う調理なので、作る前に安全の注意もあわせて確かめておきましょう。

衣に砂糖と塩で味をつけるのが高知風

高知風のいも天にするなら、衣に味をつけるのがポイントです。

こうち旅ネットが紹介しているように、高知のいも天の衣には、砂糖や塩などが混ぜ込まれています。

どのくらい入れるかはお店ごとに違うため、好みの甘さや塩気で調整してみてはいかがでしょうか。

同サイトによると、高知のいも天の粉も商品化されていて、スーパーマーケットでおみやげにできるとしています。

市販のいも天の粉を使う場合は、袋に書かれた作り方や分量に従いましょう。

芋は中まで火を通す

さつまいもは、加熱して食べるのが基本です。

芋を大きく、厚く切るほど、中まで火が通るのに時間がかかります。

衣が色づいていても、中まで火が通っていないことがあるため、揚げ上がったら竹串などを刺して、中まですっと通るかを確かめましょう。

火の通りが足りないときは、そのまま食べずに、もう一度加熱してください。

揚げ油のそばを離れない

揚げ油のそばを離れない|揚げ物調理の安全メモ

揚げ物で気をつけたいのが、油の過熱による火災です。

製品評価技術基盤機構(NITE)のガスこんろでの天ぷら火災の資料によると、油は強火で加熱すると、約5〜10分で自然に発火する温度(370℃)に達します。

NITE は、揚げ物の調理中はその場を離れないよう呼びかけています。

その場を離れるときは、スイッチを必ず切るようにとしています(NITE)。

また、油の量が少ないと温度が急に上がるため、揚げ物の油の量は取扱説明書に従うよう案内しています(同)。

調理油過熱防止装置が付いた機種では、その装置が付いているバーナーを使うよう呼びかけています(同)。

IH調理器の場合も、揚げ物モードを使い、決められた量の油とIH調理器専用の鍋を使うよう、NITE は呼びかけています。

鍋底に反りや変形がある鍋は、温度センサーが正しく働かないおそれがあるため使わないようにとしています(同)。

総務省消防庁も、天ぷらを揚げている途中でその場を離れるときは、弱火でも油の温度が上がって火災になるおそれがあるため、火を消すよう呼びかけています。

いも天のカロリーと、持ち帰ったときの扱い

いも天は衣をつけて油で揚げるため、焼き芋や蒸し芋とはカロリーが違います。

ここでは、日本食品標準成分表の値をもとにした目安と、持ち帰ったいも天を食べるときの注意をご紹介します。

成分表の「さつまいも 天ぷら」は100gあたり205kcal

成分表の「さつまいも 天ぷら」は100gあたり205kcal(蒸し芋・焼き芋との比較)

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年には、「さつまいも 塊根 皮つき 天ぷら」が収載されています。

その値は、100gあたりエネルギー205kcal、脂質6.8g、炭水化物38.4gです。

同じ成分表で、皮つきのさつまいもを蒸したもの(さつまいも 塊根 皮つき 蒸し)は100gあたり129kcalです。

焼き芋(さつまいも 塊根 皮なし 焼き)は100gあたり151kcalで、こちらは皮なしの値です。

どちらと比べても、天ぷらのほうが高い値になっています。

ただし、高知のいも天は衣に砂糖などを加えるうえ、芋の種類や切り方もお店によって違います(こうち旅ネット)。

そのため、成分表の値をそのまま高知のいも天に当てはめることはできません。

市販のいも天や冷凍のいも天は、商品の栄養成分表示を確かめるようにしましょう。

1個あたりのカロリーは大きさによって大きく変わるため、本記事では示していません。

持病や食事制限がある方は、医師や管理栄養士にご相談ください。

焼き芋のカロリーは、焼き芋のカロリーと糖質を解説した記事でご紹介しています。

持ち帰ったら早めに食べる

持ち帰ったら早めに食べる|小分け保存と中心部75℃以上の再加熱

日曜市などで買ったいも天は、なるべく早めに食べるようにしましょう。

厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」は、調理後の食品を室温に長く放置しないよう呼びかけています。

残った食品は、早く冷えるように浅い容器に小分けして保存し、温め直すときも十分に加熱するよう案内しています(同)。

同資料は、温め直すときの加熱の目安を75℃以上としています。

時間が経ちすぎたものや、少しでも怪しいと思ったものは、食べずに捨てるよう呼びかけています(同)。

札幌市保健所も、腐敗を起こす菌とは違い、食中毒の原因となる菌がついていても、食べ物の味やにおい、見た目は変わらないのが普通だとしています。

そのため、見た目やにおいに異常がないことは、安全の証明にはなりません。

食べられるかどうかは、買ってからの時間や、どこに置いておいたかといった保存の履歴で判断しましょう。

よくある質問

よくある質問|高知のいも天と日曜市

高知のいも天について、検索でよく見られる疑問にお答えします。

回答は、本文でご紹介した資料をもとにしています。

Q1. 高知のいも天は日曜以外でも食べられますか?

日曜市以外でも、いも天を売っているお店はあります。

こうち旅ネットは、道の駅や産直、サービスエリアの売店、商店街やスーパーマーケットなどでも、いも天が売られていると紹介しています。

高知市では、日曜市のほか、火曜市・木曜市・金曜市の街路市も開かれています(高知市)。

ただし、いも天を売るお店があるかどうかや、販売する日・時間はお店ごとに違うため、各店の案内で確かめてください。

Q2. 普通のさつまいもの天ぷらと何が違いますか?

大きな違いは衣です。

高知のいも天は、衣に砂糖や塩などを混ぜ込んで味をつけていると紹介されています(こうち旅ネット)。

同サイトは、そのため冷めて衣が柔らかくなっても、おいしく食べられるとしています。

Q3. 日曜市は何時から開いていますか?

高知市の案内によると、日曜市の時間は、夏(4月〜9月)が午前5時から午後5時まで、冬(10月〜3月)が午前5時半から午後4時までです。

この時間には、設営や撤去の時間も含まれるとしています(高知市「各街路市のご案内」2023年3月31日更新)。

午後になると後片付けを始めるお店も多いため、時間に余裕をもって訪れるよう呼びかけています(同)。

なお、高知市の観光情報のページ(2026年5月26日更新)では、出店の準備と片付けの時間を含めて、午前6時頃から午後2時頃までと案内されています。

公式のページによって時間の書き方が違い、各店の開店・閉店の時刻も異なるため、目的のお店がある場合は、そのお店の案内で確かめてください。

Q4. 高知で有名なさつまいもの品種は何ですか?

こうち旅ネットは、高知県内では「土佐紅」や「よさこい金時」などが有名だとしています。

土佐紅は、農林水産省の作付面積の表で「高系14号枝変わり」の見出しの下に集計されている品種で、令和6年産(概算値)では高知県のさつまいもの作付面積のおよそ半分を占めています。

高系14号は、昭和20年(1945年)に高知県農事試験場で育成された品種です(農林水産省)。

こうち旅ネットも、高系14号を昭和20年に高知県で誕生した品種として紹介しています。

Q5. 冷凍のいも天は、どう食べればいいですか?

冷凍のいも天は、保存の方法や温め方が商品によって違うため、袋に書かれた表示に従ってください。

厚生労働省は、冷凍食品などを室温で解凍すると食中毒菌が増える場合があるとして、使う分だけ解凍し、解凍が終わったらすぐ調理するよう呼びかけています。

冷凍や解凍を繰り返すと、食中毒菌が増殖したりする場合もあるとしています(同)。

まとめ

まとめ|高知のいも天とは?普通の天ぷらとの違いと日曜市の歴史

高知のいも天は、衣そのものに味をつけた、高知県で親しまれているさつまいもの天ぷらです。

本記事の要点は、次のとおりです。

  • 衣に砂糖や塩などを混ぜ込んで味をつけているのが特徴で、冷めて衣が柔らかくなってもおいしく食べられるとされています(こうち旅ネット)。
  • 高知市の街路市「日曜市」のお店のいも天が有名だと紹介されていますが(こうち旅ネット)、道の駅や産直、サービスエリアの売店、商店街やスーパーマーケットなどでも売られています。
  • 街路市は元禄3年(1690年)に開設されたとされ、今の日曜市は明治9年(1876年)に生まれました(高知市)。
  • 日曜市のいも天の正確な始まりの年は資料からは特定できず、高知のいも天そのものの起源を示す公的な資料も確認できていません。
  • 使う芋はお店によって違います。高知県は高系14号が育成された土地で、農林水産省の表で高系14号のグループに集計されている土佐紅が、県内の作付面積のおよそ半分を占めています(令和6年産・概算値)。
  • 家庭で作るときは、芋の中まで火を通し、揚げ油のそばを離れないようにしましょう。
  • 成分表の「さつまいも 天ぷら」は100gあたり205kcalですが、衣に砂糖を加える高知のいも天には、そのまま当てはめられません。
  • 持ち帰ったいも天は早めに食べ、見た目やにおいではなく、買ってからの時間や置いておいた場所で判断しましょう。

ひがしやまや芋けんぴなど、高知にはさつまいもを使った食べ物がほかにも伝わっています。

さつまいもを使ったほかのお菓子は、さつまいものお菓子を一覧で紹介した記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。

参考資料

本記事の作成にあたって参照した資料です。